DESIGN

ユーザーが求めているその先のことまで考えるデザインの話。

 saori

こんにちは。
クリエイティブユニットでデザインを担当しているsaoriです。

デザインのお仕事に就きたくて新卒でWEBデザイナーとなりました。
熱しやすく冷めやすい性格の私が、デザイナーだけは11年間続いています^^
まだまだデザインの面白さに飽きず、日々奮闘している毎日です。

「デザインする」という言葉の裏側には、たくさんのストーリーが詰まっています。
ポスターや、WEBサイトなど見た目をつくるのが一般的な印象ですが、
あ、これも「デザインする」ということなんだ!と思ってもらえるような
そんな内容で書けたらいいなと思っています。
 

ユーザーの立場になって考えなさい

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どんな業界でもこの言葉をよく聞くと思います。

デザインは、人と人をつなぐコミュニケーションツールの一つですので、
クライアント様がどういう商品、あるいはサービスを提供していきたいのか
また、それを求めているユーザーはどんな人なのか、必ず理解しデザインした上で
初めて人から人へ伝わり、共感するデザインができると考えています。

それがつまりは 「良いデザイン」に繋がる材料の一つだと思っています。

デザインをつくっていくのに意外と時間をかけている部分なんです。
どういう方向性のデザインにするか一番悩みますが、
デザイナーのお仕事で一番楽しくやりがいのあるところだと思っています。^^

そしてさらに「ユーザー目線に立った良いデザイン」を作っていくためには
どうすればいいのか日々考えている中で、
私が気に入っている本の一部を今回ご紹介したいと思います。
 

世の中の「便利」なデザインで消えていくものがある。

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「便利」により失うもの
 
日本酒と言えば一升瓶である。
一升瓶は重いが、瓶の首をまず片手で持って、 もう一方の手で重い下部分を支えながら
持ち上げて注ぐ仕草は、日本酒の文化の一部と言える。そんなことも日本酒の楽しみであった。
徳利とおちょこの関係も現代ではとても飲みやすいとは思えない日本の酒文化の重要な一部なのである。それはまさに伝統として継承されたとても重要なコミュニケーションの形だった。~中略~
 
それが近年、食べやすい、飲みやすい、注ぎやすいなど、
全て合理的な考えが優先され、 長い間にこの国の風土がつくってきた食文化が、
いつの間にか少しずつ消えていこうとしている。~中略~
 
日本酒の一升瓶の場合、無くなるのは瓶の持っている質感だけではない。注ぎやすい軽い小さなペットボトルに酒が入って、たがいに注ぐ時のやりとりが無くなる。持ち運びやすくなるが、一升瓶を洗浄する仕事が無くなる。~中略~
日本酒文化という長い年月を掛けて育まれた、生活と密接に関係してきたものが、知らず知らずのうちに壊れてきている。~中略~
 
日本酒を味わうということはどういうことなのか。
ただ味を口の中で味わっているだけではなく、 入れ物、焼き物、テーブル、空間、などと
共に在るということを 少し考えてみてはどうだろうか。
日本酒のデザインの依頼を受けた時は、一升瓶しか考えられなかった。

引用元:佐藤卓、「クジラは潮を吹いていた。」、株式会社トランスアート、2006年、38ページ、40ページ
今よりも便利で、快適な暮らしをと誰しもが思うことです。
しかしそこで立ち止まらずもう一歩先まで踏み込んだこのデザイン思考がとても新鮮でした。
昔からの日本の食文化のこと、人と人のコミュニケーションの形、
一升瓶のデザイン一つ作るのに、様々なことを考えているのです。

不便だから便利にという考えは決して悪い事ではありませんが、
この場合は、不便だからこそ生まれたコミュニケーションデザインもあるという事。
それも結果的に「良いデザイン」なんだと思います。
 

ユーザーが求めているその先のことまで考えるデザイン。

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クライアント様やユーザーが何を求めているのかを実現できたとして結果的にどうなるのか。
そこまで考えられたデザイン提案はとてもキメ細かなものになると感じて
今もその気持を忘れずに取り組んでいます。

デザインって実に奥深い!そう思っていただけるとうれしいです。

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